四十肩・五十肩について
昔から40~50代に強い肩の痛みや動かしにくさといった症状が多かったため、こうした名称になっていますが、原因や病態の異なる状態を多数含んでいます。
数か月~数年で痛みが解消するケースが多いですが、異常のある部位や原因を確かめた上で適切な治療やリハビリテーションを行わないと痛みなどが改善した後も腕が上がらないなどの症状が残って生活の質を大きく下げることがあります。
特に、肩関節が動かなくなる凍結肩になってしまうと日常生活にも大きな支障が及びます。
主な症状
- 肩がズキズキ痛い
- 夜間や早朝に痛みで目が覚める
- 服を着る、高い場所のものを取ろうとする際に痛みを起こす
- 腕が上がらない
- 背中に腕が回らない
- 髪が後ろで結べない
- 髪が洗えない
石灰沈着性腱板炎、腱板損傷、上腕骨二頭筋長頭腱炎、肩甲下滑液包炎など様々な原因によって上記のような症状を起こしていることがありますので、適切な診断をすることが必要です。
当院では、問診で症状の内容、痛みなどの起こるきっかけなどをくわしくうかがい、運動機能を診察して確認しています。
また必要な場合には、X線検査、超音波検査、MRI検査などを行って正確に診断し、適切な治療を行っています。
当院の治療法
治療法
関節拘縮を予防するために可能な限り痛みの範囲内で動かすことが重要です。 炎症が強い場合には関節内にステロイドを注射することにより炎症を抑えることも可能です。また、ヒアルロン酸の関節内投与も行われます。
運動療法
急性期の疼痛が治まっても可動域が制限されることがあります。放置すると凍結肩となり著名な可動域制限が生じ、日常生活動作が困難になります。当院では整形外科専門医の指示のもと理学療法士が疼痛の軽減と関節可動域の改善のための治療メニューを作成します。ただし、漫然としたリハビリテーションは行わず、経過について医師を含めたチームで検討しながら治療します。
物理療法
血行改善、筋肉の緊張緩和、疼痛軽減、などを目的に運動療法と併用して行います。 当院では温熱療法、低周波、超音波などの機器を用いております。