インソールとは
インソールとは靴の中に入れる中敷のことで、厚さを調整することで、足部の症状だけでなく膝関節の痛みを軽くしたり、あるいは身体のバランスを整えることが出来る治療用装具です。
適応疾患
- 外反母趾・偏平足・内反小趾・胼胝形成などの足のトラブル
- 脚長差(左右の下肢の長さの違い)の補正
- 股関節や膝関節への負担の軽減(変形性股関節症、変
- 形性膝関節症、膝靭帯損傷、膝半月損傷など)
- 腰痛の軽減(変形性脊椎症、腰部脊柱管狭窄症、など)
- スポーツ障害(腸脛靭帯炎、鵞足炎、シンスプリント、など)
- 過負荷による炎症(アキレス腱周囲炎、足底腱膜炎、など)
インソールの作成
作成前には必ず医師の診察が必要です。
作成は、足サイズ、足の形態、立位姿勢などの静的評価、歩行状態や歩容などの動的評価に加え、単純レントゲンによる骨関節のアラインメント評価を行ったうえで、機能的で効果的なオーダーメイドのインソールを作成します。
インソール作成の費用
当院でのオーダーメイドインソール作成は全て自費診療(保険外診療)です。
現在ご提供に向けて準備中です。
自費診療で行うインソール作り替えの目安
保険診療でのインソールは以下の制限があります。
15歳以上は前回作成から1年半経過後に作成可能、15歳未満は前回作成から1年後に作成可能となります。
しかし、15歳未満の成長期の場合、足の大きさも変化していくため上記期間に制限された対応では適正なサイズのインソールが使えない可能性があります。当院ではインソールを自費診療で作成することにより、成長期に足の成長に適したインソールを作成することが出来ます。
作成・調整回数は個人個人の状態によって変わります。基本的に1~3回程度で完成となりますが、長期の経過に伴う変形や脚長差の場合は、身体の順応に時間を要するため、少しずつ調整を加えます。調整は2~4週間に1回程度の頻度が適切です。
注意事項
1. 足のサイズ(足長、足幅、ウィズ)を測定後、使用している靴と足サイズが明らかに合わない場合は足サイズに合う靴の提案を行う事があります。
2. インソール使用開始後、しばらくは筋肉痛のような症状が出る場合があります。これは歩行状態や歩容の変化に伴って身体の適合に必要なためで、今までと違った筋肉の使い方や関節への負担の変化が生じるためと考えられます。したがって、急激に活動量を増やすことはお控えください。
3. しかしながら、インソール使用開始後、1週間以上続く持続的な違和感や痛み、足底や足趾の付け根 (特に母趾)の水膨れなどの皮膚トラブルがあるようでしたらインソールの修正が必要ですので、直ちにご相談ください。
4. インソールの洗浄について
中敷の表面は洗浄可能ですが、パッドの貼ってある側は洗わないよう御注意ください。基本的にパッドは強固に接着していますが、水に対しては非常に弱いため、ずれるたりするとインソールの効果が下がります。雨に濡れたり、汗をかいてインソールが濡れた場合は、陰干しで乾かしてください。
5. インソールの作り替え時期について
日常生活レベルで12~24か月、競技レベルで3~12か月ですので、インソールがへたってきたら再作成を検討してください。ただし、小児は成長に応じての作り替えが必要となりますのでご相談ください。