ばね指
ばね指は指の根元の関節部(MP関節部)に起こる狭窄性腱鞘炎で、指の曲げ伸ばしの際に一瞬引っかかってからばねのように動くためこの名前で呼ばれています。
親指、中指、薬指に起こることが多い傾向がありますが、どの指にも起こります。
主な症状は、指を曲げる時の痛みと、曲げ伸ばしの際の引っかかり、圧痛、熱感、腫れなどで、放置していると関節拘縮を起こし、治療の効果を得にくくなってしまいます。
ばね指の原因
ばね指は指などを動かす腱が通るトンネル状の腱鞘が炎症を起こして肥厚して狭窄し、
あるいは腱の部分的な肥大を生じて、指を動かす際に痛みや引っ掛かりや動かしにくさなどを起こすことにより生じます。
指を動かすたびに摩擦によって症状が悪化しやすいため、早期に適切な治療を受けることが重要です。
治療
軽度の場合には、炎症が解消するまで安静を保ちます。
炎症が改善してきたら適切なストレッチなどを行って症状を改善させます。
症状が強い場合には、腱鞘内に局所麻酔剤とステロイドを注射して炎症を鎮めます。
注射による効果は即効性がありますが、その後に再発する場合もあります。
頻回の注射は腱自体を痛めるため推奨されません。
再発を繰り返す場合や、曲がったまま動かせないなど重度の場合には、腱鞘を一部切開する手術を行います。
大きな切開を行わないため負担が少ない手術です。